今から話すのは
私が10年前、
実際に体験した話です。
私は残業を終えて
帰り支度をし
最寄り駅に向かいました。
駅の時計は20時過ぎ。
その日は
ちょうどよい気温で
過ごしやすい陽気でした。
改札を入って階段を上ると
すぐホームに出られます。
ちょうどよいタイミングで
電車がやってきました。
降りる人を見送り、
いつものように乗り込みました。
いつもの光景でした。
が、その日は違っていました。
それは突然、始まった
帰宅ラッシュの影響か、
車内は混み合っていました。
私の乗った車両は
次の駅で結構、人が下ります。
改札に向かう階段に
近いからです。
次の駅に着きました。
人が降りていきます。
でもまだ車内は混雑しています。
そんな混雑した車内を
一人の男性が向こうに向かって
人をかき分け歩いていきました。
年齢は50代くらい。
スーツを着た銀行員風の
一重まぶたの真面目そうな
中肉中背の男です。
でも何故かカバンは持っていません。
隣りの車両に行くんだろうかと
思った矢先、
突然その男が
窓を開け始めたのです。
電車の窓は上下式のずらすタイプ。
男は移動しながら
向かいの窓も開けました。
私を含め周りの乗客たちは
その行動に不意をつかれ、
キョトンとしていました。
男はその後も
窓を開け続けました。
その車両のすべての窓を
開けてしまったのです。
最後の窓を開ける頃には
私の心臓はバクバク
いっていました。
今起きている出来事は
異常なんだと誰もが
思ったでしょう。
そして
男の雰囲気が変です。
でも人間って
そういう時って
動けません。
次の駅に着いたのに
ほとんど下りません。
正常性バイアスが
かかってしまうから
でしょうか?
正常性バイアスとは
非常時でも脳が根拠なく
大丈夫だと認識し、
過小評価してしまうこと。
私もまさにそれでした。
他の人もそうだったと
思います。
そんな状況にも関わらず
スマホをいじる人、
読書をする人、外を眺める人
がいました。
男の行動後、
車内は静まりかえりました。
窓から吹き込む風、
たまに流れる車内アナウンス
そんなものは耳に残らず
すり抜けていきました。
男はシルバーシートの前の
つり革を両手でつかんで
無表情で外を眺めながら
体を前後に
ブラブラさせていました。
続きはまた明日
この続きはまた明日にします。
男の奇妙な行動は続きます。
その後どうなったのか?
続きをお待ちください。
ではまた明日。
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